法人で働くメリット 司法書士法人鈴木事務所 司法書士 芳賀賢一

平成30年12月27日 コラム

法人で働くメリット

司法書士法人鈴木事務所
司法書士 芳賀賢一

    1. はじめに

私は平成27年に司法書士試験に合格しましたが、その後、現在に至るまで、司法書士法人に勤務しています。
私が合格をした年の同期は、独立開業をするメンバー(いわゆる即独組)が多い中、法人勤務を選択した理由は、司法書士として商業・法人登記や企業法務に特化した形で携わりたいと考えていたからです。
以下、実際に感じた法人勤務のメリットを述べたいと思います。

    1. 複雑で高度な案件への取組み

司法書士が独立してすぐに個人事業主として、複雑で高度な案件に携わることも考えられなくはないと思いますが、やはり限界があるように感じます。
とりわけ会社をクライアントとする場合、依頼者にはセクションごとに担当者がおり、要求されるニーズや求められるスピードは様々です。そういったニーズに対応できるのが、組織で動く法人の強みであり、必然的に難しい案件が集まります。
つまり、専門性を磨くには最高の環境といえます。

    1. チームで仕事をする強み

仕事の進め方であったり、自身の改善点など他人の視点から客観的にアドバイスをもらえることは大きなメリットです。ひとりで仕事をしていると、主観的になりがちなので、チームのメンバーの一員として働くことは、自身の成長に大いに役立つと感じています。
また、日々の業務の中で、どうしても理解できないことがでてくることは少なくありません。そんな中で、いつでも相談できるメンバーがいることは法人勤務の強みであり、お互いに切磋琢磨して、成長していけるのが何よりの魅力です。

    1. 能力等に応じた業務への関わり

例えば、司法書士登録後、すぐに難易度の高い業務の依頼を受けたらどうでしょうか?経験がない中で、自身の能力以上の案件に携わるのは、非常に辛いものがあります。
かといって、携わらなければ経験を積むことはできません。一方、法人では、ベテランの司法書士から若手の司法書士まで在籍していますので、その時々の能力に応じて案件に関わっていくことができます。
チームで仕事ができるメリットを述べましたが、各メンバーが協力しあうことで、それぞれの経験に応じた業務に携われるということが可能になります。
司法書士として着実に経験を積みながら、ステップアップしたいと考えている人には、おすすめです。

    1. さいごに

以上、業務内容についてのメリットを中心にあげましたが、プライベートという観点からも法人勤務の魅力はあります。チームで仕事を行うため、長期休暇をとることができたりと、プライベートも充実させることも可能だったりします。司法書士として経験をしっかり積みながら、プライベートも大切にしたい、そんなビジョンを持っている人は、一度、法人勤務を考えてみてもよいかと思います。